進化したスタンダードマウスピース
昨今、管楽器のマウスピースはたくさんの種類が溢れており、奏者がマウスピースを選ぶ際に紆余曲折し、何種類ものマウスピースを所有する時代となっています。そのなか「PLUS NINE」は、すべての奏者が主となるマウスピースとして迷うことなく選んでもらえるよう、安定した吹奏感や音質、耐久性などの基本要素を追求しました。「奇抜でなく、極めて中庸」を目指したマウスピースです。
【設計】
先人たちが進化させてきた設計とテスト奏者の意見を分析し、設計者が「マウスピースの気流バランス」を研究。CADのパラメトリック機能により1/1000mm以下の数値変更、10000R以上の曲線の組み合わせとフィレットを繰り返し、洗練された気流バランスを生み出す、新たな設計。
【技術】
EDM加工により、旋盤加工ではできない極めて精密な内径加工と、NC旋盤による高次元の外径加工。優れたマザーマシンと、それを使いこなす技術者により、今まで困難とされていた硬質素材のマウスピース製作を実現。
【素材】
さまざまな金属の加工を可能にするEDM加工技術の採用で、マウスピースに使用する金属素材の選択肢が広がったなか、音質・音量・伝達性・耐久性など、素材で決まる重要な要素を優先して金属素材を選択。
プラスナインマウスピースの特長
【安心の吹奏感】
「マウスピースは形ではなく、バランスが重要」と認識していただける吹奏感です。
【輪郭のある音質】
硬質素材が生み出す美しい倍音が聴き手を魅了します。
【豊かな音量】
音量コントロールの負担が少ないため、長時間の演奏でのエネルギー消費を抑えられます。
【優れた音伝達性】
振動の妨げが少なく伝達速度が速いため、優れたレスポンスを発揮します。
【安定した音程】
熱伝導率が低い素材と素直に吹ける吹奏感により、低音から高音まで安定した音程感を得られます。
【安定の品質】
切削工具の消耗などにより必ず出てくる個体差をEDM加工を採用することで大幅に軽減しています。
【耐久性】
強度があり、ほとんど錆びない素材です。メッキ仕上ではないので、メッキ剥がれを気にすることもありません。
【耐アレルギー】
マウスピースに使われる金属の中で、アレルギーが出にくい素材で製作しております。
【レーザー刻印】
繊細な設計で加工されたマウスピースに歪みが出ないよう、レーザーによる刻印をいたしております。
【スロート4.0mmの特長】
吹奏感:高音域がとても出しやすく、コントロールが容易な吹奏感となります
音質:「ホルンらしさ」が表現できる、美しい音質です
【スロート4.2mmの特長】
吹奏感:全域にバランスが良く、無駄にエネルギーを消費せずに演奏できる感覚です
音質:力強い中低音が表現できます
仕様
【材質】
ステンレス系合金
【シャンク種類】
アメリカンシャンク
ヨーロピアンシャンク
【スロート種類】
4.0mm
4.2mm
【サイズ】
A:25.0mm
B:17.5mm
C:ヨーロピアンシャンク 67.0mm/アメリカンシャンク 64.0mm
D:30.0mm
E:ヨーロピアンシャンク 7.7mm/アメリカンシャンク 7.4mm
F:4.0mm or 4.2mm
ホルンマウスピース 開発協力
森 博文 氏
作陽音楽大学(現くらしき作陽大学)を卒業後、ドイツ・ハノーファー芸術大学へ留学。帰国後、九州交響楽団に在籍。1993年より東京フィルハーモニー交響楽団に移籍し首席ホルン奏者として活躍した。2024年より、東京音楽大学の教授として後進の育成に努める。